レコポヤーン

INNOVATION CASES

MoisTEA

 

茶の実オイルを使ったレーヨンを開発

開発のきっかけ

静岡県の茶畑で収穫される「茶の実」が未利用資源であることに着目し、5年前に「茶の実」から抽出したオイルを用いたレーヨン素材(糸)の開発を始めたところ、茶の実オイルを配合した素材は抗菌・抗カビ機能に優れることが判明したため、「カテキンファイバー」として商品化しました。その後の改良を経て2022年には、レーヨン素材と茶の実オイルの融合により素材自体が保湿機能を有する、環境にもやさしいレーヨン素材として、新たに「Mois TEA」を商品化しました。

開発に際して苦労したこと

MoisTEAは未利用資源の活用策として茶の実オイルを使用していることから、合わせる繊維素材もサステナブルなものを使用したいという強い思いがありましたが、茶の実オイルにマッチする相手素材の選定は大変難しく、開発にはかなりの時間を要しました。
また、茶の実オイル自体が高価なため、お客様にお求めいただきやすい商品価格の設定にも苦労しました。

MoisTEAの魅力

MoisTEAは、「環境にもお肌にもやさしく、明日へとつながる心地よさ」をコンセプトとし、レーヨンと茶の実オイルがそれぞれ持つ“保湿性”を掛け合わせることによって生まれた「Wの保湿力」によって、お肌をしっとりなめらかに保ってくれる、まるで「着るスキンケア」な素材です。
同時に、環境にもやさしい低温でも染まるやわらかなポリエステル素材を合わせることにより、オールシーズン快適にご着用いただける素材として提案しています。

市場への提案

MoisTEAは、レッグ、インナー、アウターなど、幅広い用途で採用されています。
最近では、奈良県大和高田市の万葉商事株式会社様との協働により、ブック帳を用いたMoisTEA先染糸の販売も開始しました

デビュー後の市場の反響

アウター用途では、シニア向けとしてシャツ、スラックスを展開し、カテキンが持つ抗菌消臭効果が決め手となり販売につながっています。
また、レッグ関連においては、靴下用として採用いただき、やわらかくしっとりとした風合いに高い評価をいただいています。

今後の目標

環境に配慮し、SDGsに貢献する「着るスキンケア」素材として、幅広い用途展開を図ると同時に、新規販路開拓を進めます。

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