術後の傷跡を優しくカバーし温泉入浴を楽しめる入浴着を開発
開発のきっかけ
畿央大学(奈良県)の村田教授が乳がん患者向けに入浴着の開発を進められていた中、当社が扱う生地に興味を持っていただいたことをきっかけに、共同開発がスタートしました。
バスタイムトップスに使用している生地は、撥水性、吸水速乾性に優れ、伸縮性があるため着脱がしやすく、さらに軽量であるなど、入浴着に適した多くの機能が備わっています。
村田教授にも絶賛いただき、商品化が実現しました。
開発に際し苦労したことなど
バスタイムトップスは乳がん患者向けに特化した特殊な入浴着なので、開発にあたっては実際に乳がん患者の方に何度も試着していただき、フィードバックいただいた内容をもとに商品の改良を重ねました。
商品のデビューの戦略・販促など
当時は入浴着自体の認知度が低かったため、まずはより多くの方に入浴着を認識していただくことを目指し、様々なメディアを活用したPRに注力しました。
【過去のPR事例】
北海道テレビ放映、福井テレビ ピンクリボン月間にて映像配信(福井駅前)、PRTIMES、SNS配信、NHKテレビ配信(岩手、新潟)、温泉施設内でのイベント、展示会にて商品出展(メディカルジャパン、Femtech Tokyoなど)、情報誌、新聞への掲載など。
市場への提案
引き続き、温泉施設への提案を行うほか、普段から裸で温泉に入ることに慣れていない海外観光客(インバウンド)の需要を見込み、ホテルや旅館などへの提案も併せて行っていきます。
また、新たに介護業界や医療業界への提案も進め、日本だけでなく、水着文化がある韓国や台湾などの海外市場への参入を模索していきます。
デビュー後の市場の反響
お客さまからいただくお声の中で最も多いのは、やはり圧倒的な「安さ」についてです。
従来の入浴着は4000円以上する高価な商品が多かったのに対し、当社の入浴着は1コイン(500円)からの販売価格を実現したことで、幅広い層の方に気軽に手に取っていただけるようになりました。
また、商品自体も耐久性能の高い生地を使用しているため、見た目や生地感では安価に見えにくいというお声もいただいております。
今後の目標など
当初、バスタイムトップスは乳がん患者向けの入浴着として開発されましたが、現在は乳がん患者だけでなく、様々な用途でご利用いただいております。
このように入浴着の着用が一般化することで、入浴施設内で入浴着を着用しても目立つことがなくなります。
また、最近ではインバウンド需要により、外国人観光客の方に着用いただく機会が増えています。
乳がん患者の方や、裸で温泉に入る文化に抵抗がある方にとって、今まで行きたくても行けなかった温泉施設に行くきっかけとなれるよう、入浴着の啓発活動を続けていきたいと思います。
そして誰もが温泉を楽しむことができる、やさしい社会の実現を目指します。