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再生繊維の問題点は?

お役立ち情報 再生繊維吸湿放湿性環境に優しい
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再生繊維の問題点は?

「再生繊維ってなに?」「再生繊維にはどのようなメリットがあるの?」と考えている方も少なくないでしょう。

再生繊維とは、元々ある物質を化学反応や熱で溶かし、繊維として再利用させたものです。「天然由来の再生繊維」と「化学由来の再生繊維」の2種類に分けられており、原材料によってもそれぞれ細かくジャンルが決まっています。 再生繊維と言えば環境に優しいイメージがあり、たくさんのメリットがあると思っている方が多いでしょう。

確かに再生繊維にはたくさんのメリットがあるのですが、デメリットもあります。メリットを最大限に生かすためにも、どのようなデメリットがあるのか知っておくことが大切です。 今回は、再生繊維のメリットとデメリットを詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

1、再生繊維のメリットとは?

まずは再生繊維のメリットから見ていきましょう。

再生繊維メリット①吸湿放湿性に優れている

再生繊維のメリット1つ目は、吸湿保湿性に優れていることです。
再生繊維にはレーヨンやキュプラ、ポリノジックなどの種類があるのですが、共通して言えるメリットです。汗や水などをしっかり吸収して、保湿してくれるので、内部に湿気が溜まることがありません。 汗をかいても、雨などで水に濡れても水分をしっかり排出してくれるため、肌にまとわりつかないのです。 また、静電気が起きづらいので、電気が走る痛みに悩まされる心配もないのが大きな魅力だと言えるでしょう。 さらに、湿度調整や保温などの働きもあります。暑い夏は体をほどよく冷やし、寒い冬は体を温めてくれるので、1年中快適な着心地を実現してくれます。

再生繊維メリット②環境に優しい

再生繊維の最大のメリットだと言えるのが、環境に優しいことです。再生繊維は合成繊維よりも環境に優しい素材として、誕生しました。 再生繊維はもともとある物質を化学反応や熱で溶かして、再利用して作られた繊維です。 現在日本だけではなく、世界中で環境問題が大きな課題として挙げられています。企業だけではなく、個人一人一人が環境問題に取り組むことが大切だとされているのです。 再生繊維は環境に優しい素材なので、購入して着るだけで環境問題に取り組むことができます。

また、再生繊維は焼却してもほとんど有害物質が発生しません。通常はゴミを燃やすと有害物質が発生し、地球の負担に悪影響を与えることがあるのです。二酸化炭素も多く発生し、どんどん空気も汚れていきます。
しかし、再生繊維なら有害物質が発生しないので、処分する際も環境の改善に貢献できるのです。

再生繊維メリット③なめらかな肌触りで着心地が良い

再利用された繊維となれば、硬くて着心地が悪いイメージを抱いている方も少なくないでしょう。最近ではペットボトルなどの資源を再利用して作られた洋服もあります。 元の資源がペットボトルという硬いものなので、問題なく着られるのか不安に思うのも仕方ないでしょう。 しかし、再生繊維はなめらかな肌触りで着心地が良いのもメリットの1つです。肌に直接触れてもチクチクすることなく、なめらかな感触なので、スーツやコートの裏地としても使われています。

また、上品な光沢感があるのも特徴です。まるでシルクのような上品な光沢感があるので、裏地としてだけではなくメインの生地として使うことができます。 使い勝手の幅が大きく、再生繊維は今後どんどん普及していくと言えるでしょう。

2、再生繊維のデメリットとは?

再生繊維にはたくさんのメリットがあるのですが、デメリットもあります。どのようなデメリットがあるか知っておくことで、より良い着心地を実現できるでしょう。

再生繊維デメリット①水に弱い

再生繊維は水に弱い性質を持っています。上記のメリットの一つで、吸湿保湿性に優れているとお伝えしました。汗や少しの雨であれば、水分を吸収して空気中に放散させてくれる機能があります。

しかし、洗濯や大量の雨に濡れた場合は強度が低下したり、縮んだりすることがあるのです。再生繊維にもいくつかの種類に分けられているのですが、特にレーヨンは水に弱い性質を持っています。 水に濡れると強度が半分に低下してしまうので、縮みやすく、シミができやすいのがデメリットです。水に弱いデメリットをしておかなければ、すぐに繊維がもろくなってしまうかもしれません。 再生繊維の洋服を着用する場合は、なるべく水を避けることが重要なポイントです。急に雨が降ってきた場合はすぐに雨宿りして、洋服が濡れないようにしましょう。

再生繊維デメリット②洗濯が難しい

再生繊維の洋服を選択する際は、十分に注意しなければいけません。洗濯機を利用すると大量の水に濡れるので、強度が大きく下がる可能性があります。 また、洗濯もの同士の摩擦が発生するので、生地によっては羽毛立って着心地が低下する場合もあるのです。

再生繊維はなめらかな着心地がメリットなのですが、洗濯機を使って洗うことで、お肌になじまなくなってしまうことも考えられます。 再生繊維を選択する際は、水洗いは避けてください。お手入れする際はドライクリーニングがおすすめです。

しかし、ドライクリーニングを依頼するとなれば費用がかかります。費用をかけずにお手入れしたい場合は、洗濯表示を確かめて、水洗いが可能かどうかをチェックしてみてください。 自宅でお手入れする際は、手洗いがおすすめです。直射日光に当て続けるのも繊維に負担がかかるので、風通しの良い日陰に干してください。 乾燥機は繊維によって生地が縮む場合があるので、使わずに干してあげることがポイントです。

再生繊維デメリット③化学薬品の影響がある

再生繊維は環境に優しいことが最大のメリットなのですが、製造の過程で環境に負担を与える可能性もあります。再生繊維を製造する際は危険な化学薬品を使います。使い方を間違えれば生産者の健康被害のリスクが高くなってしまうのです。

また、薬品の廃棄方法が不適切に行われた場合は、排水溝から海に薬品が流れこんで汚染が広がる危険性があります。環境に優しいどころか、逆に悪影響を与える可能性もあるので、薬品の正しい廃棄方法や使い方に充分注意しなければいけません。 さらに、大量の木材の伐採を招く可能性があることも課題として挙げられています。再生繊維を作るために大量の木を伐採した場合、環境破壊を引き起こしかねません。 環境を守るためにも、木材を使用する量を管理しなければいけないのです。 最近では適切な森林管理の活動をしている協議会が結成されているので、このデメリットは徐々に解消されつつあります。

4、まとめ

今回は再生繊維のメリットとデメリットをご紹介しました。再生繊維は環境に優しいだけではなく、吸湿保湿性に優れており、なめらかな着心地なのがメリットです。 再利用された繊維と言えば少し硬い着心地をイメージする方もいますが、そんなことはありません。なめらかで肌に直接触れても不快感なく馴染む着心地は、高級なコートなどの裏地にも使われているのです。 汗もしっかり吸収して保湿してくれるので、1年を通して快適な着心地を実現してくれます。

ただし、再生繊維には水に弱いことや洗濯方法が難しいことなどのデメリットもあります。扱い方を知らなければ、長持ちせずにすぐにだめになってしまうかもしれません。 メリットとデメリットを把握して、正しく再生繊維を利用することが大切です。

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