レーヨンのメリット、デメリットについて紹介!

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レーヨン  光沢がある  肌触りが良い 

レーヨンはさまざまなメリットを持つ優れた素材です。服や布団などいろいろな用途で使われており、「良く知らないけれど名前はわかる」という人も少なくありません。しかし、具体的にどのようなメリットがあるのかまではわからない、という人も居るでしょう。

本記事ではレーヨンのメリットを詳しく解説していきます。レーヨンでできた品を使う際や、レーヨンで何かを作成する場合などにぜひ参考にしてください。

目次

  1. レーヨンとは
  2. レーヨンのメリット
  3. レーヨンのデメリット
  4. レーヨン使用に適するアイテム
  5. 参考:レーヨンは加工性が高い?低い?
  6. まとめ

1、レーヨンとは

レーヨンとは、シルクの代替品として作られるようになった、歴史上最初の化学繊維です。シルクは上質な生地ではありますが、一方で高価です。しかしレーヨンはシルクの特性を持ちつつも、安価で比較的容易に手に入ります。

動物性繊維のシルクとは違い、レーヨンは木材からできています。木材を薬品で溶かし、繊維状に再形成されてできあがっているため、天然繊維と化学繊維両方の側面を持っています。元々は木材であるため、最後には土に還ります。

2、レーヨンのメリット

レーヨンはさまざまなメリットを持っています。主なものは下記の通りです。

すべての特性がシルクと共通しているわけではありませんが、光沢や肌触り、通気性の良さなどはシルクと同様です。

光沢がある

レーヨンは光沢があり、つやつやとして見えます。光に当てると上品に光るため、綺麗なだけでなく高級感があります。

「レーヨン」という名前は「光る糸」という意味を持っており、名に恥じない輝きがあると言えるでしょう。

肌触りが良い

肌触りが良いのもレーヨンの特徴です。光沢と触った感触に優れるのがシルクの特徴ですが、レーヨンもシルクの代替品としてこのメリットを備えています。

すべすべとしていて軽く、なめらかで肌にひっかかるような感じがしないため、長く触れていてもストレスを感じません。

ドレープ性が高い

レーヨンはドレープ性にも優れています。ドレープとは「覆う」「優美にまとう」という意味の言葉です。柔らかくありながら跳ね返してくるのではなく、テロンとして肌に沿うようななめらかさがあります。

言い換えると生地としてはコシがないということになりますが、肌を滑るような質感は上品なイメージを与えてくれます。

通気性と吸湿性に優れる

レーヨンは通気性と吸湿性にも優れます。風通しが良く、汗や水分を良く吸ってくれるため、特に春や初夏などの汗ばみがちな季節にとても重宝します。

ただしレーヨンは、過度に濡れると乾きにくくなるという特性も持っています。そのため夏の猛暑日など汗を大量にかく場合は、吸収された汗が乾かず汗冷えの原因になるため注意しましょう。

染色性が良い

染色性とは文字通り色を付けて染めることであり、レーヨンは染色性にとても優れています。思い通りの色にしやすいため、レーヨンで服や小物などを製造する際は助かる特性と言えます。

静電気に強い

レーヨンは比較的静電気が起きにくい素材でもあります。

静電気が起こるとぱちぱちと放電して体が痛くなる、というイメージがあるかもしれません。しかしそれだけではなく、ファッションにおいては静電気によって衣服がくっついてしまいます。

たとえば冬に静電気が起こると、気づかない間にスカートがタイツにまとわりついてしまい、ひらひらと動かなくなるということがあります。レーヨンであれば、このような現象が起きにくくなります。

価格が手頃である

シルクと似た長所を持っていながら、シルクほど高くないと言うのはレーヨンの大きなメリットです。コストと希少性はシルクの最大の欠点とも言え、これを補えるレーヨンは服飾業界に大きく貢献しています。

3、レーヨンのデメリット

レーヨンは沢山のメリットを持つ素材ですが、デメリットもあります。特にシルクと比べると、シルクは動物性繊維ですがレーヨンは植物性の繊維のため、メリットは似ていますがデメリットはあまり似ていません。

水に弱い

水に弱いというのは、濡れると縮みやすく元に戻りづらいということです。植物性の繊維からできているため、濡れると繊維同士が引っ張り合い隙間がなくなってしまうためです。

また、濡れた状態になるとしわもできやすくなります。

洗濯しづらい

レーヨンは生地の素材でありながら、洗濯機と相性が悪いです。耐久性が弱いため傷みやすく、水にも弱いため、激しい水流で叩きつけて洗う洗濯機を使う、とすぐに質感が落ちてしまいます。

そのためレーヨンを洗う際は、手洗いで行ったり、ネットに入れた上で「おしゃれ着洗濯」などの機能を併用するなどの対策が必要です。

熱に弱い

水に弱いのはレーヨンのデメリットですが、同時に熱に弱いという側面も持ち合わせています。レーヨンはしわになりやすいというデメリットがあるため、アイロンをかけたくなる人は少なくありませんが、かける際は注意が必要です。

温度は中温にし、当て布をしましょう。高温でアイロンをかけると、繊維が変質し元の質感が失われてしまいます。また、水にも弱いためスチームではなくドライアイロンでアイロンがけを行ってください。

4、レーヨン使用に適するアイテム

さまざまなメリットを備えているレーヨンですが、具体的にファッションアイテムとして利用する際は、主に以下のものに用いられます。

もちろん、上記の物以外にもレーヨンは使用できます。重要なポイントは特性を抑え、適した場面で使用することです。

ブラウス・シャツ

ブラウスやシャツはレーヨンの利用に向いています。さらりとした質感で着心地が良く、ドレープ性から見た目にも美しいフォルムになるためです。特に春や秋など、シャツの姿で屋外を出歩きやすい季節にはピッタリです。

おしゃれ着

よそ行きのおしゃれ着にレーヨンの利用は適しています。着心地が良いだけでなく、上品かつあまり汚れない場面が想定されるため、頻回の洗濯に向かないというレーヨンのデメリットがあまり気になりません。

パジャマ・ルームウェア

レーヨンはパジャマやルームウェアへの利用にも向いています。肌触りが良いため睡眠やリラクゼーションの邪魔にならず、長時間着ていても快適なためです。

また、基本的に人に見られない姿であることが前提であるため、自分で気にならなければ多少の光沢劣化などは心配し過ぎることはありません。

裏地

スカートの裏地などもレーヨンに向いている部分です。足に触れる部分であるため、肌触りが良いレーヨンの使用に向いています。また、裏地であるため外からは見えません。そのため洗濯などで多少質感が落ちてしまったとしても、審美性が気になることはないでしょう。

5、参考:レーヨンは加工性が高い?低い?

レーヨンは染色性が高いため、色を付けるという意味では加工性に向いています。ただし、薄手でなめらかな質感のため布が滑りやすく、縫うという意味では加工に向いていないともいえます。

工場で加工する際は機械で押さえつけるためスムーズに裁縫できますが、手でソーイングする場合はやりにくいと感じる場合もあるでしょう。

6、まとめ

レーヨンはデメリットも多少あるものの、それ以上にたくさんのメリットがある優れた素材です。服だけでなく布団などにも使用されていますし、技術の進歩でより丈夫なレーヨンも開発されているため、洗濯の手間などもかつてよりはかかりません。レーヨンの魅力を再確認し、生活の中でレーヨンを楽しんでください。