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シワになりやすい生地はあるの?

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シワになりやすい生地はあるの?

綿や麻100%の生地は着心地が良い反面、密度が高く、繊維内に空洞があるためシワができやすい生地です。

本記事ではシワになりやすい生地の特徴とシワ加工が魅力の生地の特徴、簡単に生地のシワを取る方法を解説します。

1、そもそもなぜ生地にシワができるの?

洋服にシワができてしまう理由は、大きく分けると2つあります。

1つ目に、洋服に使っている生地の密度によるものです。編物のように密度が低い生地は糸が動きやすい構造のため、折り曲げられても糸が元の位置に戻りやすく、シワもすぐに回復します。

しかし、織物のように密度の高い生地では糸の位置がずれると、なかなか元の位置に戻りません。そのため、着用ジワのような目立つシワができてしまいます。

2つ目は、繊維の中の分子の結合がバラバラになるためです。綿などの天然繊維は繊維の内部が空洞のため水分をよく含む反面、水分を含むと繊維自体が膨張し、繊維内部の分子の結合がほどけてしまいます。

その状態で乾かすと、分子同士が無秩序に並んだ状態で固定されてしまい、生地表面に洗濯ジワとして残ってしまいます。

以上が生地にシワができる理由です。なお、上記に加え、繊維自体の特性として、折れ曲がったときに反発する力の強いものと弱いものがあります。一般的に、反発する力の弱い繊維で作られた生地はシワになりやすく、取り扱いに気を付ける必要があります。

2、シワになりやすい生地はどんな生地?

シワのできる原因から、シワになりやすい生地の特徴は以下のとおりです。

  • 高密度で固い織物
  • 繊維に空洞がある植物由来の繊維を使った生地

具体的には綿(コットン)、麻(リネン)、レーヨンなどが代表的なシワのできやすい生地です。

なお、これらの特徴がある生地でも表面に凹凸の加工を施すことで、シワを目立たせず個性として着こなすことも可能です。シワができやすい欠点を逆手に取った生地を紹介します。

リップル

表面に凸凹加工のある生地で、子ども用の浴衣などによく使われます。綿やレーヨンなどシワのつきやすい生地をベースに、部分的に薬品をつけて生地を収縮させ凹凸を作ったものです。

リップル自体が一種のシワ加工のため、新たなシワができても目立ちづらくなります。見た目が可愛らしいだけでなく、凹凸があることで生地が肌にまとわりつかず、サラッとした着心地も楽しめます。

コードレーン

染色した細糸と太い白糸を交互に配置した縦糸と、細い白糸を横糸として織った平織生地です。縦方向に畝(うね=コード)ができることからコードレーンと呼ばれます。畝があるため肌と生地の間に空間ができ、涼しさを感じられる夏向きの生地です。また、細かいストライプ柄も特徴の1つで、上品な雰囲気からカジュアル・フォーマル問わず利用される生地です。

生地のベースは綿で厚みもあるためシワができやすいものの、コードレーンの場合シワを立体感として楽しめます。

チュール

レース生地の1種で、網目は六角形が連続している「亀甲目(きっこうめ)」が一般的です。元々はウエディングドレスや装飾など、利用方法は一部に限られていたものの、スカートの上にチュールレースを重ねた「チュールスカート」が登場したことで一般にも知られる生地となりました。

元々は絹で作られていたものの、現在ではナイロン製のものが多くを占めています。本来、ナイロンはシワができにくいものの、繊細なチュールの場合、あまりにも小さく折りたたんで保管するとシワができてしまうことがあります。

楊柳(ようりゅう)

強く糸をねじり合わせた強撚糸(きょうねんいと)を使って織った生地で、縦方向に「しぼ」が出るのが特徴です。しぼとは生地表面にできる細かい凹凸のことで、「ちぢみ」や「クレープ」とも呼ばれています。楊柳も肌へ触れる面積が少ないため、通気性がよく軽い肌ざわりです。

楊柳のベースは綿織物や絹、ポリエステルなどが使われています。綿織物は本来シワができやすいものの、楊柳をつけることでシワが目立たず、アイロンがけの手間削減も可能です。

3、生地のシワを解消する方法

シワがおしゃれに見える生地がある反面、ブラウスなどはシワがあるとだらしない印象となるでしょう。ここでは、できるだけ簡単に衣類のシワを解消する方法を解説します。

スチーマーを使う

軽いシワであれば、衣類をハンガーにかけたまま衣類用スチーマーをあてるだけでシワをキレイに伸ばせます。

なお、ワイシャツのようにパリッと仕上げたい衣類は、熱と圧力でシワを伸ばすアイロンがけがオススメです。

霧吹きを使う

シワ改善の応急処置としては、霧吹きがおすすめです。衣類を湿らせたあと、生地を引っ張りながらシワを伸ばします。その上から両手で繊維をならすようにパンパンと叩いて、乾かせば完了です。

早く乾かしたいときはドライヤーも併用するとよいでしょう。

4、シワになりやすい生地も工夫次第で手入れが簡単に!

綿や麻など、密度が高く吸水性の高い生地は、着心地が良い反面、シワができやすい点がデメリットです。しかし、シワ加工が施された生地を選んだり、スチーマーを使ったり、少しの工夫で手入れはグッと楽になります。

「アイロンがけが面倒だから……」と、着心地のよい生地を諦めずに、手入れが簡単になる方法を探してみるのがおすすめです。

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